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しゅるしゅるって。羽織がね。 [ライブ]

春風亭一之輔、独演会。
どっさり回るぜツアーの北海道ラスト。今日の午前中からお暇を持て余してようで、あちこち満喫した様子の一之輔さん。地元ネタ満載で日ハムのユニフォームをお召しになって登場。しかし、足は雪駄。
今回は最前列中央からやや左手の良いお席で堪能させていただきました。

今回の前座さんは、柳家小はださん。(自分のところの弟子は他のお仕事とのことで・・・。)小ほめ。落ち着いててよかった。心地よい音程とテンポでお上手でした。滑舌も良くて、するすると言葉が飛び出して安定している。伏線をきちんと置いていく部分も正確に、真面目な感じでしたが、声が良かった。前座さんなのにお上手でした。終演後のネタ表もお上手な文字でした。前座さんが書いてるよね?

一之輔さんは3席。最初は、全体的に茶色のお召し物。色合わせが素敵。細かく色合いが違ってて素敵だった。1席目は、浮世床。枕の話題を織り込んだり、ちょっと意地悪な噺だけれど、読めたときのあのぱぁ~と晴れる表情がものすごく響いた。

平日の夜席だったけど、今回は子どもの姿もあって、艶噺はどうしようかな~と言いながら。2席目はお見立て。一之輔さんのお大尽は、けっこうな田舎者風になってた。黄瀬川の女っぷりが美しいというか、化けるなぁ・・・。

お仲入のあとは、最後の噺、暑いですねと青菜。お着物も白い羽織に着替えてきて、夏らしい設え。
対比の妙が際立つ、輪郭がゆらーっと立ち上がってくる瞬間、きりりと人物が立ち上がる。そういう転送装置のような一瞬がこの人の魅力なんだろう。

始終テンションの高い3席、仕事をしている気がしないという申し訳なさのようなものがあるとおっしゃっていたが、客席の空気を察知して、笑いを巻き起こす言葉が飛び出す当意即妙さ、観察眼というか空気をつかんでまとめて、シュッとさせる、引きつける存在というのは、なんとまぶしく素晴らしいものなのだろうと思う。近藤良平さんのような雰囲気を持つ人だなぁ・・・と思った。
たったひとりで板の上にポツンと座り。何百人の目にさらされる、そして、自分の間合いに引き込む。並大抵のことではない。良いものを見た。笑って笑って毒が抜けた。



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ひいらぎ

私もこれ7月に行く!
一之輔さん、好きです。
落語家の、すべてを一人で完結させるところ、
ホントにすごい。
by ひいらぎ (2019-06-25 19:44) 

ぶらんこ乗り

そうそう、よかったよー。
本当に芸能というのはこういうことか、って実感するね。良いもの見ました、って満足感ある。
絵本に大きくサインしてもらったので、読み聞かせ会で使うんだ。受けるんだよ。


by ぶらんこ乗り (2019-06-28 20:53) 

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